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偽りの箱庭 ー独奏のトリルー




※ 「偽Go-ST ーしあわせの場所ー」のあるED後の箱庭です。
  やってないとワカラナイ上ネタバレしますのでご注意下さい。
  また、原作とはもう違う設定まみれです。とっても二次創作品です。
  トリルさんが、もんどりうっています。

  グロテスクな表現が含まれます。


  とてもこわいので こわいかも と おもううひとは もどってください。

  ほんとうにだいじょうぶなら およみください。













     






「ソレ」は今日も始まった。

「おー 今日のメシもウマイなぁ〜♪」
「うん! あーぁー 口のなかでとろけるーぅ」
 ポタポタ モグモグ ぱくぱく

あの日まではこの時間は私の至福の時だったのに

「今日はねぇー 南の森でとってきたんだよー
 結構すばやかったけどね、こう、木陰で隠れてるつもりのとこを」
   ビュンッ ビチャァ
「ざくっ! っとねー!」
「おお〜 さっすがルゥだな!」
 グジュ クチャクチャ ズッ ズルッ

「アレ」は私の仕事と幸せを一部奪い取った。

「やっぱり生がイチバンだなっ!」
「うん!あー でもボクあんまり、この、鉄臭いところが好きじゃないなぁ」
「えぇ〜?そこがイチバンウマイのに!
 じゃあこの、オレの吸いおわったところを?・・・間接キッスじゃーん!キャv」
 ズルリ
「うわっ いらないよ馬鹿バリー!!!」
 ぽいっ   ベチャァ
「え えー?ルゥちゃん反抗期ぃ〜?キャハッかっわE〜」
「うぇー うっざいー」
 グジュリ ボキ バリ




     





この異常な光景と鉄の臭いは見たくない。嗅ぎたくない。

 ・・・・・・

「あの・・・やっぱり私が調理し」
「ウルサイ オレタチハナマデクイタインダ」
「ソウダヨ トリルサン ハ ジェイクノトコデモ イケバ?」

「コレ」は今日も同じ返事を突っ返した。
嘲笑う「アレ」
何を言っても何をしても 嗤い続ける 「アレ」ども

  憎い 憎い 私が憎い

   しかし斬り殺しては幸せを逃す

そう思っていたけれど

まぁ いい



私は主人に暇を出されたのだ。
今の私の仕事は、この家にはない。

私は暇をつぶしにいこう。


つぶしにいこう。



裏庭に出て、

目をとじて、

2秒半、



あぁ

いた。




     




「あれ?トリルさんこんにちわ。いい天気ですねぇ」
この路地は日は射しこまない。
「そうだ、トリルさんみてください。めずらしいピンクテレサンが5匹もいますよ」
そんなものに用はない。
「?どうしたんですかトリルさん」
彼はモタモタとした動きで立ち上がろうとする。
いつからか彼は障害をもったようで体がうまく動かない。
立ち上がろうとしては転げ、駄目な芋虫のようだ。
「コンニチワ 「   」さん」
名前は呼ばない。
呼ばない名前が彼だ。
とても呼びにくい。
とても鬱陶しい名前だ。
呼びながら私は彼に近づく。
這いずり回った末、彼は地面に手をついて顔を向けるだけにしようとした。
その動きもまた癪に障る。
醜い。うんざりする。
首と胸倉をつかむ。
もちあげる。
壁に立てかける。

「あ、ありがとうトリルさん」
そのまま両手を添える。
私は微笑んだ表情をつくり汚れた唇によせる。
じわじわと絞め上げる。

「いいえどういたしまして」
「あれ、え、ちょ っと く るしい んですけ ど?」
「コンニチワ 「   」さん」
「ぁは? さっき あいさつ しま した よ?」
指が首に沈んでいく。
かすかに空気が滞る音が聞こえる。
空気が通ろうと痙攣しているのが手に伝わって不快だ。

「この首輪、奴隷用ですよね?」
錠前のついた首輪を、右手でひねる。
「ぅ ぅ? これ? は   だいじな・・・」
首輪が、私の幽霊らしくなった左手をすりぬけて、首を絞め上げる。
「奴隷用ですよ、ですよね?」
締め上げたところから染み出すように赤黒い液体が出て、私の手を汚す。
「奴隷な「   」さん はやくひっこんでください」
「!? どした の  とり さ   !  ぁ   ぅ!   」
気管を絞める。
大きく痙攣する。
痙攣がとまる。
がくりと垂れ下がる。
ずるりと首が傾く。
口がだらしなく開いていく。
目だけがこちらを向く。

「ナニカヨウ?」
「早く返せ」
「ナニモウバッテナイヨ?」
「返ってこないならこのまま折る」
「吸血鬼ガ血ヲススル、ソレスラ不幸ナラ、アナタガワルイ」
「・・・」
「頭ノ中ニ幸セヲ ツクレナイ フコウ」
「おまえのせいだ」
「憎ム事デ幸セニ ナレル?」
「うるさい奴隷」
「奴隷ノキオクハタベタ。ヒトカケラノ焼キ付イタ幸セガ残ルカラハズセナイ」
「馬鹿な奴隷」
 グジュ  ミシリ
「オッテモカエッテコナイヨ? ソモソモ ウバッテナイモノ」
「知っている でも折る」
「シアワセヲ 拒否シタ オシオキ ダヨ?」
「罰です。帰ってこない罰です」
「バツダヨ?フシアワセニシタバツダ ヨ? ケチャ」

   ゴキリ

しずかになった。
すこしだけこころがはれた。
異常な角度に曲がる首。腐臭のする血。塗れた手。
ふしぜんにわらったくちびる。


そしてソイツがくる。

「ああ・・・トリル君、また手折ってしまったんだね」
「あらキールセンセイ コンニチワ」
平然を装う。
彼は私を拘束しようと魔術を飛ばす。
私は「アレ」など棄て置いて壁の中へ移動する。
魔術と「アレ」の血が壁に弾かれる。
血が私から離れて壁に描かれる。
手がキレイになってよかった。
「すまないがトリル君、この子は首に障害があるのだ」
捨て置いた「アレ」を愛おしそうに拾われる。
私は少し離れた位置の壁から半身を出す。
「君が何度も絞め上げたせいで、神経が沢山死んだ」
もうこの場所に用事はない。
「この体はまだ必要なのだよ。より幸せに幸せを蔓延させられる」
いつからか作り笑いを忘れていたけれどもうどうでもいい。
「あらあらまぁまぁ私よりも必要なんですねぇ」
どうでもいい。
「そうだね美しいだけで私を拒否する花はもう必要ない」
いらない。
「模造品が幸せをくれるのだから」
愚かだ。
「だがしかしおとなしく僕のトコロへ来てくれるなら歓迎するよ」
「まさか」
私は踵を返す。
いらないものの相手はおしまいだ。
壁に咲いた花を吸い上げる医者が、回って視界から消える。
「どうだいトリル君、バリー君へのおみやげに」
そろそろこの暇も終わりだ。
そろそろしあわせの場所がまた帰ってくる時間だ。


「あ!トリルさーんごめーん!ちょっとオヤツに夢中になりすぎちゃった」
「ホントゴメンな!オレらトリルの夕飯がないと生きていけねぇぜー」
「あらあらぁ、・・・気にしてませんよ?」
「ホント?」「ホントかッ!?」
「ええ、お二人とも、がんばって掃除してくれたんですね
 あとは私がバッチリヤっちゃいますぅ〜☆」
「わぁートリルさんありがとー」「トリルぅぅ〜〜愛してるゼ〜〜」





とても
とてもとてもへいわな日々。

斬り殺しても 何も無かったかのように続くこの劇は

捻り殺しても 何も無かったかのように続くこの劇は

平らにして和やかな日々。

 あぁ!なんてシアワセなことでしょう!

そう言い聞かせられ
そう言い聞かせ

それを感受できないながらも願う。


 叫べども続く日々。

  喚けども続く日々。

   ひとつ染め上げても続く日々。

押し込められて渦巻いて蠢いて
自分の表情をうまく作り上げられているか考えるのも面倒。
屋敷の鏡は全部片付けた。


ここはホントウに しあわせのばしょなのだろうか?
ここはホントウに しあわせのばしょなのだろう

だって

だから

せめぎあう葛藤は止められず

今日も 明日も 続く。

続く。





























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